平成生まれが平成の終わりに色々考える

近代史を振り返るとかじゃなくて、漠然と思った事など。

ひとりを恐れるな!ボッチ飯!!(1180文字)

 ここ最近本屋の漫画コーナーに行って増えたなぁと思うジャンルの一つに「食事」を題材にした漫画がある。あとプラスαで「疑似家族」の要素も入ってる場合もちらほらと。「食事をしない人はいないので描きやすい題材である」か、「『最近流行っているからお前も描け』と編集者が新人に描かせているから増えた」あたりが正解なのかもしれないが、なぜこれだけ流行っているのかを考えてみた。ちなみにこれだけ食事系漫画が増えている中で唯一読んだ漫画が稲山覚也先生の「てんむす」という女子高生の大食い競技を描いた作品だけで、個人的に面白かったんだけどココで触れるには場違いな作品なので気になる人は個人で調べて読んでくれ。

 90年代の社会問題として「個食」という言葉の登場。00年代には「孤食」と「ランチメイト症候群」俗に言う「トイレ飯」のこと。そして10年代には「おひとり様ランチ」「ぼっち席」の登場と、家の中でひとりでご飯を食べていた状況から20年弱で外でもひとりでご飯を食べる人が多くなってきたらしい。僕自身も大学生の時は昼食をよくひとりで食べていました。単純に友達が少なかったので。でも特にそれが恥ずかしい事だとも思っていなく、トイレで寂しくパンをかじることなく、学食のカウンター席でモリモリ食べていましたよ。そのおかげで家族以外の人と食事に行くのが苦手で、しかも元々早食い体質なので他人に合わせる事が出来ず、会話が弾まないのなんの。あと食事にこだわりが無いので、基本的に食べたいものがないのがデカいかもしれない。(じゃぁなんで病院からダイエットを命じられる程太ってるんだ?)

 僕の話はどうでもよくて、この「ひとりで食事」な人たちが増えたのが昨今の「食事漫画(+疑似家族)」の増えた一番の要因なんじゃないかと思う。みんな平気な顔してひとりで食事に行ったり遊びに行ったりしているが、結局のところ「寂しい」のだと思う。自覚して寂しいとは思っていはいないのかもしれないが、潜在的には「誰かとご飯いきたいなぁ」「誰かと楽しく過ごしたいなぁ」と思っていて、その結果が漫画を代用して気持ちを埋めさせるって事にたどり着いたんじゃないだろうか。

 僕はさっき書いたとおり人と食事に行くのが苦手なので、むしろ寂しさを持たずひとりで行けるから「食事漫画」に興味が向かないのかもしれない。けどやっぱりひとりで楽しめる事には限度ってものがあって、僕はよくひとりで東京にいって美術館を巡る旅行をするが、最近同じ美術館・博物館ばかりに行くひとり旅行に寂しさと「自分は何をやっているんだ」感が強くなってきたので、そろそろ誰かと旅行にも行きたくなってきたりもしています。

 

        「独りぼっちは、寂しいもんな…。」

 

 アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」で佐倉杏子が言ったセリフであるが、まさにその通りだなぁとしみじみと思うねぇ。(1180文字)